え

えほ

絵本百物語《えほんひゃくものがたり》

　天保12年（1841年）に刊行された奇談集。
　著者は桃山人（桃花園三千麿という江戸の戯作者だとされる）。絵は竹原春泉による。全5巻から成り、諸国の民間伝承や伝説に見られる妖怪などが収録されている。『桃山人夜話』の名でも知られるが、これは民俗学者・藤沢衛彦の著作の中で用いられたことで広まった名称だともいわれており、少なくとも正式な書名ではなさそうである。

えろ

エロイムエッサイム

　水木しげるの漫画『悪魔くん』に登場する呪文。
　実在する西洋の呪文に由来するそうで、作中では悪魔くんが「エロイムエッサイム 我は求め訴えたり」と唱えて悪魔を呼び出していた。貸本版や『千年王国』ではヤモリビトが間違えて「エロイムのエッサイム」と言ってしまい、悪魔くんから注意されている。間違った呪文では効果がないのかと思いきや、「少年マガジン」版ではメフィストが「サトイモエッサイム」というデタラメな呪文で魔女たちの召喚に成功していた。