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妖怪の事典

貂/鼬

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【てん】

 日本各地に伝わる妖怪。
 一般的な動物としても知られており、分類上は食肉目イタチ科に属する。

貂の伝承・逸話

福島県

 雪崩によって亡くなった人の亡霊が貂に姿を変えて来るという。コモノ、ハヤ、フチカリ、ヘコとも呼ばれる。

三重県

 伊賀地方では、化け方に関して狐やよりも貂のほうが上手だと思われていたようで、「狐の七化け、狸の八化け、貂の九の化け、やれ恐ろしや」などといった。貂は9種類のものに化けられるのだという。

広島県

 貂やいたちが路上で前を横切るのは縁起が悪いことだという。これは秋田県や石川県でも同様に考えられているらしい。

 また、貂を殺したら火による害があるともいう。


『画図百鬼夜行』前篇 陽「鼬」 鳥山石燕 1776

主な参考資料

[文献]
『鳥山石燕 画図百鬼夜行』: 50ページ 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 国書刊行会 1992
『妖怪事典』: 230-231ページ 村上健司 毎日新聞社 2000

白沢

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