河童 |
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【かっぱ】 日本各地に伝わる妖怪。 河童の概要 河童は主に江戸時代に入って以降、様々な文献や画図に記録されてきた妖怪である。 川や沼などに棲む者とされており、その姿は子供のようだったり、猿、亀、カワウソなどの動物に似ているという。体の色は緑色のイメージが根強い。頭には皿、背中には甲羅がある。 ただし、これらの特徴はあくまでも現在一般的に広く知られているイメージであって、地方や時代などによって様々な差異がある。 例えば、顔の色が青黒い河童もいれば、赤い河童もいる。鼻や口が鳥の嘴のようになっている河童もいれば、犬や猿のような形の河童もいる。頭に皿がない河童もいるという。 好物もキュウリや尻子玉だけに留まらない。各地の伝承の中には、茄子を好む河童、桃を好む河童、カボチャを好む河童、玉蜀黍を好む河童、酒を好む河童、餅を好む河童などの話も見受けられる。また、『閑窓自語』には西条柿、『和漢三才図会』には人の舌を好むとある。 鳴き声もいろいろで、青森県では「キャッ、キャッ」、岩手県では「ケ、ケ、ケ」、長野県では「グワァ、グワァ」、島根県では「ヨッ、ヨッ、ヨ」、九州では「ヒョー、ヒョー」と鳴くとされる。 人を水中に引き込んで溺れさせる怖ろしい妖怪としても語られるが、馬を引き込もうとして反対に陸地へ引き上げられてしまったり、厠で女の尻を撫でようとして手を切り落とされてしまい、涙ながらに謝罪するといった、どこか間抜けな一面も兼ね備えている。 左甚五郎と河童河童が誕生した経緯について、左甚五郎にまつわる伝説がある。 江戸時代の名工だった左甚五郎は、ある大名の館を建造する際、たくさんの藁人形に命を吹き込んで手伝わせた。そうして無事に館が完成したので、役目を終えた藁人形を川に流そうとすると、人形たちが訊ねてきた。「これからは何を食ったらいいのか」。甚五郎は「人の尻でも食え」と言って、川に流した。 このような人形化生説の裏には、「川の民」「河原者」などとして蔑視されてきた人々のイメージがあると考えられている。 河童名彙 |
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主な参考資料
[文献] |
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