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妖怪の事典

山の小僧

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【やまのこぞう】

 静岡県に伝わる妖怪。
 群馬県でもヤマノコゾーという名前のみが伝えられている。

山の小僧の伝承・逸話

静岡県

ヤマノコゾウ 伊豆賀茂郡では山彥を山の小僧といふ。駿河でも山の婆々 遠江には山のおんばアといふ名もある 山彥といふ名も山の男といふことだから元は一つである。或は是を又アマンジヤクといふ土地も關東にはある。天の邪鬼とも書いて、人の意に逆らふ惡德をもつといふのも、やはりこの山中での經驗では無かつたかと思ふ。サトリといふ恠物があつて人の心中を見拔くといふ昔話も、起りは口眞似からさういふ想像に走つたのであらう。

『民間傳承』第三卷・第十一號: 12ページ「妖恠名彙(二)」 柳田國男 民間傳承の會 1938
【底本】『民間伝承』第一巻 民間伝承の会 編 国書刊行会 1972

群馬県

 多野郡上野村では妖怪のことを「マドーモン」と呼び、その一種としてヤマノコゾーという名称が残っている。
 すでに伝承が消滅しているので詳細は不明。

主な参考資料

[文献]
『民間伝承』第一巻 民間伝承の会 編 国書刊行会 1972
『日本民俗文化資料集成』第七巻 憑きもの: 118-119ページ 谷川健一 責任編集 三一書房 1990
『妖怪事典』: 351-352ページ 村上健司 毎日新聞社 2000

白沢

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