妖怪が集う遊宴
妖怪の事典

寺つつき

【PR】

【てらつつき】

 鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』(1779)に描かれている妖怪。

寺つつきの概要

 石燕は次のように解説している。

寺つゝき
物部大連守屋は仏法をこのまず 厩戸皇子のためにほろぼさる その霊一つの鳥となりて 堂塔伽藍を毀たんとす これを名づけて てらつゝきといふとかや

『今昔画図続百鬼』上之巻 雨 鳥山石燕 1779

 物部守屋は仏教を排撃しようとして聖徳太子や蘇我馬子と対立し、討伐された。すると守屋の怨念は啄木鳥きつつきと化して、四天王寺を壊そうとしたという。

 『和漢三才図絵』は「啄木鳥」の読みを「テラツツキ」としている。


『今昔画図続百鬼』上之巻 雨「寺つつき」 鳥山石燕 1779

主な参考資料

[文献]
『鳥山石燕 画図百鬼夜行』: 118ページ 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 国書刊行会 1992
『妖怪事典』: 230ページ 村上健司 毎日新聞社 2000

白沢

妖怪の事典

妖怪が集う遊宴

【PR】楽天ROOM