【てのめ】
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』(1776)に掲載されている妖怪。
石燕は掌に目のある座頭姿の妖怪を描いている。
『諸国百物語』(1677)には「ばけ物に骨をぬかれし人の事」という話がある。京都七条河原の墓場へ肝試しに行った男性が、80歳くらいの老人に襲われた。この老人は目が顔にではなく掌にあったという。 石燕はこの説話の老人を「手の目」と名付けて描いたのかもしれない。
『画図百鬼夜行』前篇 陽「手の目」 鳥山石燕 1776
『百鬼夜行絵巻』「手目坊主」 尾田淑 1832
主な参考文献
妖怪の事典