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貝吹坊

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【かいふきぼう】

 岡山県に伝わる妖怪。

貝吹坊の伝承・逸話

岡山県

▲古城墟。熊山の項嶺靈山寺の廢地なり。

(中略)

 此山國中最一の大山なり。香々登二村・大內・伊部・弓削・勢力・千體・奧吉原・小中山・小畑山等すベて十村に誇る。其周り四里餘、數十峯に分れたり。城址は其一峯也。尤高山なれば異産多く、魑魅山精の類亦あり。土民貝吹坊と云ものあり。其聲梵貝を咲くが如し。其所在を定めず其貌をしらず。

『東備郡村誌』巻之四 和気郡 松平亮
【底本】『吉備群書集成』第貳輯: 319-321ページ 吉備群書集成刊行會 1921

カヒフキボウ 備前和氣郡の熊山古城址に居たといふもの。聲は法螺の貝を吹くやうで在りかを知らず、其貌を見た者も無い。土地では貝吹坊と呼んで居た(東備郡村誌巻四)。

『民間傳承』第三卷・第十號: 12ページ「妖恠名彙」 柳田國男 民間傳承の會 1938
【底本】『民間伝承』第一巻 民間伝承の会 編 国書刊行会 1972

主な参考資料

[文献]
『吉備群書集成』第貳輯: 319-321ページ 吉備群書集成刊行會 1921
『民間伝承』第一巻 民間伝承の会 編 国書刊行会 1972
『妖怪事典』: 96ページ 村上健司 毎日新聞社 2000

白沢

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