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妖怪の事典

おとろし

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 江戸時代の絵巻や図譜に掲載されている妖怪。

おとろしの概要

 毛むくじゃらの大きな頭の妖怪。
 鳥山石燕の『画図百鬼夜行』(1776)には鳥居の上に乗って鳩を捕まえている姿が描かれている。

 おとろしという名称は、恐ろしいという意味の「おどろおどろしい」、草木の乱れ茂ったところを意味する「おどろ」、乱れた髪を意味する「おどろ髪」などに由来していると思われる。

 おとろしと同じ妖怪に「おとろ/\」「毛一杯」といった名前が記されている資料もある。

おとろしの画図

【おとろしの画図が掲載されている主な資料】
 資料名 作者 制作年 妖怪名 画像
『化物づくし』(個人蔵) 不明 不明 おとろ/\
『百怪図巻』(福岡市博物館蔵) 佐脇嵩之 1737 おとろし 画像
『画図百鬼夜行』前篇 風 鳥山石燕 1776 おとろし 画像
『化物絵巻』(川崎市市民ミュージアム蔵) 不明 1800年代前半? おとろし
『百鬼夜行絵巻』(松井文庫蔵) 尾田淑 1832 毛一杯


『百怪図巻』「おとろし」 佐脇嵩之 1737


『画図百鬼夜行』前篇 風「おとろし」 鳥山石燕 1776

主な参考資料

[文献]
『鳥山石燕 画図百鬼夜行』: 81ページ 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 国書刊行会 1992
『妖怪事典』: 84ページ 村上健司 毎日新聞社 2000

白沢

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